12月22日に水絵の子どもたちと由布岳登山をしました。
雨が予想されたのですが、実際に登ってみると空が明け、霧が晴れてき、良い天候になりました。
そして、山頂について下の火口跡を眺めると、なんとブロッケン現象が現われました。
本来、ご来光と言って、日の出や日の入りの時に現れるもので、こんな昼間に現るなど、全く期待していなかったので大変な喜びです。また、悪天候を想定して登って行っただけに、その喜びは格別です。ブロッケン現象を体験するのはこれが二回目です。前回のブロッケン現象は山形県の月山で体験しました。その時は集中豪雨警報が出ていて、登り始めは五里霧中の中、「なんで、こんなことやっているだろう?」と自分を笑いながら登りました。途中、その霧を抜け空が広がってきました。そして、そこに広がった世界は、得も言われぬ美しい世界でした。広がる雲海の中にそびえたつ峰と遠くの山々、沈む夕日によって雲海の世界は黄金色に染まっていきました。
次の日、山頂に登った時に、探し、探してやっとブロッケン現象を見ることができました。
このことから、私は大切なことを学んだような気がします。
自分が大変な状況に陥った時、先は真っ暗で絶望的な状況の中にありながら、とにかくできないと諦めない、先が見えない中、とにかく一歩一歩進んでいく、そういう勇気をもらったような気がします。
さて、このブロッケン現象のにはもう一つの秘密が隠されています。雲に映っている人の影は4つあります。その中で私の影(右から2番目)だけがまっすぐに立っていて、ほかの人の影は斜めに傾いています。そして、虹の輪っかは私の頭の影を中心にできています。ほかの人の頭には虹ができていないのです。不思議なことですが、右の人が写真を撮ったとしたら、私の影には虹の輪がなく、右の人の頭を中心に虹ができています。私は右の人にできている虹を決してみることはできません。それぞれの人に、その人しか見えない虹ができているのです。とても不思議なことですが、これって自分のことを私と呼んでいることと関係性がありそうな気がします。虹などの空に生まれる色彩現象は、私とは関係ない外の世界に起きていそうですが、実は私という存在が虹の存在を生み出しているのです。このことに私は大変勇気づけられます。